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バドミントンの完全まとめ。ルールの解説から、応用まで!

普段の練習ではできていたのに、いざ試合になるとミスしてしまう原因を考えてみよう

   

普段の練習では、調子がよかったり、理想のプレーが出来てたのにいざ試合になると実力が出せないまま、負けるとこれ以上ないほど悔しいです。

今回は、試合になると実力が出せない原因について、考えてみたいと思います。

試合になると緊張してしまうため、身体が固くなってぎこちない動きが連発して、普段の練習では簡単に返せるシャトルもうまく返せなくなって、ミスが多発するケースは多いようです。

普段では勢いのあるいいショットが打てているのに、試合になると、ただ返すだけで見るからには弱弱しいショットになって、格下の選手にも接戦、負けてしまうということも少なくありません。

自分の力をすべて発揮して、100%やって負けた!というのであれば、すっきりした気分で悔いは残らないはずです。緊張したためにいつも出来ることが急にできなくなり、普段の自分ではないようなプレーで負けたりすると、とても悔しいものです。

メンタルが弱いから負けた?

こうしたケースは、「メンタルが弱いから負けた」と片づけてしまうことが多いようですが、バドミントンというスポーツの特性を考えれば、精神で強い弱いはあまり関係ないようです。

人間だから、メンタル面の弱さは誰でも持っているので、試合で実力が出せるかどうかとは全く別の問題だと考えた方が現実的です。

ですから、「メンタル面の強化」というようなことは取り組む必要ないでしょう。

本当に必要なのは何か?

本当に必要なのは、「試合への取り組み方」と「バドミントンというスポーツ」について考えを変えることです。

1.相手を意識するのは意味なし

緊張感が生まれる根本的な原因は、大抵「人間」から来るものです。

いつも打っているシャトルを前にして緊張する人はいません。

知らない人と初めて会うときでさえ、誰でも多少は緊張するのに、その知らない人を対戦相手にしたらなおさらです。

なので、緊張をする根本的な原因は「人間」だということです。
そして、緊張することは人として当たり前のことなので、無理にメンタル面を強化しようとするのは見当違いだということです。

バドミントンについての見方を変えてみる

バドミントンの試合は対戦相手の選手と勝敗を競うわけですが、この「相手と戦う」という固定観点はもしかすると「錯覚」かもしれませんよ。

バドミントンは人と戦うゲームではない

「バドミントンは対戦選手と直接戦うゲームではありません」

え?と思われるかもしれませんが、実際、試合中のプレイヤーが相手にするのは、「対戦相手の人間」ではなく相手が打った「シャトル」です。

例えば、いくら相手が強そうでも、いつも見慣れているシャトルは決して強そうではないはずです。自分が試合中に相手にしなければならないのは「人間」ではなく、無機質な「シャトル」です。

相手に邪魔されることもありません。もし、こちらのプレーが邪魔しようとすれば、当然ペナルティが課せられます。試合中に対戦相手と直接タックルされるとかプッシュしてくることは絶対にありえません。

なので基本的に、こちらのプレイを対戦相手から邪魔されることはないわけです。

サッカーやラグビーだと相手にタックルされますし、相手に妨害される中でゲームを進めますが、バドミントンはそういうことはありません。

つまり、「自分とシャトル」という単純な関係だけでゲームが続けられるということになります。

バドミントンは「対人競技」ではなく「対シャトル競技」!ということです。

ですから、バドミントンの試合の本質は、対戦相手と戦うゲームではなく、自分の力がものをいう陸上競技や新体操のような採点競技のほうが近いと考えられるかもしれません。

バドミントンは飛んでくるシャトルをいかにうまく扱うかが大事

「飛んでくるシャトルをうまく扱う能力」について、詳しく説明すると、飛んでくるシャトルと体の動きをうまく同調させる能力や打ちたいところにミスなく正確に打ち続けられる能力、コートを走り回るスタミナなどですが、これらの能力が相手より優れていれば勝てるわけです。

ですから、対戦相手を倒すのではなく、飛んでくるシャトルをうまく扱ったほうが勝ちというのがバドミントンの本質なのではないでしょうか。

要するにメンタル面や考え方などではなく、試合会場の雰囲気や相手の見た目などでなんとなく相手と戦っている気になっていると、当然普段通り実力は出せなくなってしまいます。

相手プレイヤーと打ちあっているから、シャトルがはっきり見えなくなる。

プレイヤーが試合している時に相手にするのは対戦相手ではなく「飛んでくるシャトル」なのですが、そのシャトルは、プレイヤーが少しでも集中が欠けていたら、タイミングが合わなくなるくらいにとても素早く動きまわります。

緊張してしまう人は、シャトルではなく相手と戦ってしまうので、そんな状態では、意識がシャトルではなくネットの向こう側に立っている対戦相手に行ってしまいます。つまり、シャトルに気持ちが向いていないというわけです。

そんな状態では、シャトルに注意が向くのが遅れたり、甘く返したり、迫れてミスショットが増えるのは当然です。

普段の練習時の試合は、シャトルを相手にしていると思います。試合になるとシャトルではなく、対戦する相手を意識してしまうので、普段とは違うことをやっていることになるため、いつも通りの動きが出来ないのは当たり前ということです。

たくさんの練習をして、身に付けた「飛んでくるシャトルを処理する能力」をうまく使えるようにするためには、飛んでくるシャトルへの高い集中力を維持することが大事になってきます。

対戦相手を意識すると狙いの基準が相手にあわせてしまう

普段の練習ではだいたい、コートのどこかを狙って打つことを意識することが多いと思います。

しかし、試合になると、相手に打ち返されないように、ショットの狙いが相手の基準になりやすくなります。
「相手のラケットが届かないところ」を狙って打とうとします。「相手のいないところを狙え」という教えをよく聞きますが、間違いではないありせんが正しくもありません。

ネットとラインを基準に打つのは、ある程度の確率で失敗しますが、相手が狙いの基準になるとミスの確率はぐんと上がります。

例えば、簡単な例として、相手のラケットが届かないことを意識して打つから、ロビングはアウトになり、ドロップはネットに引っかかり、クロスロビングやネットもサイドのアウトするのも相手の届かないところを狙っているからです。

相手が絶対取れない球は、大抵コートの外だったり、ネットより低かったりすることが大抵なので、相手が取れないことを強く意識すると、自分の方からコート外に打ってしまう確率が上がり、自滅してしまいます。

もちろん、相手が届かないことを意識せず、ネットにひっかからない、コートのラインの内側を狙えば、ミスの確率がぐんと減るはずです。

だから、打ち返せないところを狙って打つのではなく、「打ち返しにくいだろう」くらいの気持ちで狙って打つと、自分からアウトになることは少なくなるでしょう。

慎重になればなるほどミスが増える

一般的には、大事な試合ほど、プレーは慎重にするのは当然と考えるようですが、ちょっと気をつけたいことがあります。

その気をつけたいことは、「慎重に打てばミスは防げる」と考えることです。

実際、バドミントンというスポーツは、慎重にやればなんとかなるほど生易しいスポーツではありません。

ですから、実際に慎重に打ってもミスは防げないし、むしろ増えます。

慎重になればなるほど、ミスする理由を考えてみよう

まず、シャトルの移動速度は意外に早く、シャトルがコートに着地する前に拾わないといけないのはもちろんのことです。
時速として、例えばスマッシュだと0.1秒で10メートルくらいは移動します。(時速360km)

360km/hは世界トップクラスですから、一般的には280km/hでしょうから、

それでも0.1秒で8メートルです。

コートの長さが13.4メートルですが、スマッシュはコートの中間あたりに着地するでしょうから、大体9メートルと仮定するとバックバウンダリーラインから、スマッシュを打って0.1秒後にはシャトルが地面に着地する計算になります。

ラケットのスイートポイントが10cmくらいずれたら、普通は狙い通りのショットにならないことが多いと言われているので、そのずれを時間に直すと0.01秒ということになります。

ですから、ミスショットを防ぐために、飛んでくるシャトルに対するタイミングのずれを0.01秒以内に修正しなければならないのですが、プレー中は、コート上を走り回りながら、1〜2秒の間隔で連続的にやらなければなりません。

そう考えると、ミスは必ず出ることは避けられないことがわかります。

そういう中で0.01秒の世界で、慎重になるとどうしても動きが遅くなり、致命的になると思いませんか。

慎重にやろうというのは最初から無理な話なのです。

また、自分がどれだけ上達しても、試合は自分のレベルと同じかそれ以上のプレイヤーを相手にしなければならないので、プレーの難しさは基本的に一緒です。

ですから、「ミスをする」を前提にしたバドミントンを考える必要が出てきます。

つまり、ミスをした時に落ち込んだり、自分を責めたりするのは意味がないと考えるべきです。

慎重にすると動きが鈍くなり、例えば「このスマッシュのリターンは大事に返そう」などと考えると、普通は大体、ミスするかヘロヘロの返球になります。

何回か打てば必ずミスをするのは、当たり前のことであり、慎重に打てばなんとかなるかもしれないという考えは早めに捨てた方が賢明です。

意識して打とうとするとミスが出る

こういう経験はありませんか?

サービスリターンなどで、普通のゲーム練習で適当に打ち返している時が、一番成功率が高く、うまいことにリターンが返ったりする。

それなのに大事な試合になると、簡単そうなサービスを慎重に返そうとしているのにネットにひっかかったり、アウトになったりというようなことが起きます。

プレー中は、無意識に適当に打っている時が一番ミスが少なく、ミスしないように意識的にちゃんとやろうとすればするほどミスします。
バドミントンはそういうスポーツなのです。

一球入魂という言葉はバドミントンではよく聞きますが、あまり意識しないほうがいいでしょう。

負けたくない気持ちはわかりますが、その気持ちが強くなれば強くなるほど、1球1球を大事に打ち返そうとしてしまいます。

大事なところでミスをすると、打ち方が悪かったとか慎重に打たないと、などその場ですぐに修正しようとすることが多いと思いますが、意識が自分のフォームやストロークに向いてしまい、ますますミスが増えるという負のスパイラルに陥ってしまいます。

普段から練習してないことを試合になると急にできるはずがありません。

緊張しないようにする努力は必要ない

緊張で動きが硬くなったり鈍ったりしてしまう場合、そういう状態から抜け出すために緊張しないように努力するというのはあまり有効ではありません。

緊張していない状態というのは、気持ちが緩んでリラックスした状態なので、そうなろうと思えばそうなるものではありません。

考え方を変えて、緊張していても全然構わないと思うようにしましょう。

これが緊張とうまく付き合うコツです。実際、緊張していることはプレーの支障にならないことが多いです。

先も話したように、プレーの邪魔をするのは緊張ではなく、ミスしないように意識することや相手を意識することです。

集中をシャトルに向けよう。

緊張していても問題ないので、意識をシャトルに向けましょう。

ラケットは唯一のパートナー

意外と思われますが、ラケットとの信頼関係はとても大事です。緊張感とラケットには深い関係があります。

ラケットが合わないと、突然の予想外のミスで「あれ?なんで?」と思うことがあります。

別に打ち方を失敗したわけじゃないのにシャトルがネットにひっかかったり、思った以上飛んでアウトになったりするようなことが起こると、不安になって慎重に打とうという心理が働き、一気緊張してしまいます。

突然、予想外のショットが出る理由は?

バドミントンのシャトルは髪の毛1本で1メートルも変わると言われてるほどシビアなものでわずかな狂いがミスに直結します。

飛びすぎるラケットを使っている場合は、適当に打つと打球が抜けた感じになってしまうので、抑えて打つようになるのですが、今度は抑えすぎてネットにひかかったりすることがあります。

飛ばないラケットの場合も、いつもより力を入れて打つようになるのですが、力みすぎてアウトになってしまうことがあります。

合わないラケットでミスが出るとどうしても打ち方が気になって、先ほどの意識が自分に向けてしまい、ミスが増えてしまいます。

じゃあ、どうすればいいでしょうか。

いつも使っているラケットで何も特徴のない存在感のないラケットがベストです。

プレー中は高速で飛び交わるシャトルに対して、反射的な反応が求められますが、そういう時はラケットの存在がない状態がベストです。

全神経をシャトルに集中しなければならないときには、使っているラケットのことを少しでも気にすると集中の妨げになるからです。

なので、ラケットは唯一のパートナー、ラケット選びは慎重にしましょう。

まとめ

長くなってしまいましたが、バドミントンはミスをするを前提に、意識をシャトルに集中するように普段の練習から意識しましょう。

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